仮面夫婦マリアージュ~愛のない一夜でしたが妊娠しました~
「・・・お仕事中なのに…すいませんでした…」
「いいんだよ…今日の件はみほりんが自分から話をするまでの秘密だからね」

「はい…分かっています」

「じゃ気を付けて」

槇村先生は優しい笑みを浮かべて手を振り、白衣の裾を揺らして、踵を返して診察室に戻って行った。
私はロビーの出入口へと向かう。

「美穂の見舞いはお終い?」

「えっ?」

私達よりも先に病室を出た久世さんが私を追い駆けて来た。
「君は俺の義理の姉になる人だね…亜優さん」


「あ・・・そうなりますね」

「時間ありますか?」

「え、あ…」

一階の奥にあるカフェスペースへと向かった。





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