仮面夫婦マリアージュ~愛のない一夜でしたが妊娠しました~
お義母さんと話をしていた颯真さんがリビングに入って来た。

「久世も来てたのか…」

「はい…」

「赤ちゃんも順調そうね…」

「まぁな…」

流産した美穂さんにそう言われると何だか心が苦しくなる。

「でも・・・槇村先生…東亜辞めるかもしれないんだろ?」

「匠海が何で知ってるの?」

「何でって…産科の看護師たちから訊いた…」

「・・・誰よ!?全く…」

「・・・まぁ、もともと槇村先生の実家は横浜に大きな産婦人科病院あるし…東亜で一生、働くワケじゃないでしょ?いいんじゃないの?」

「良くないだろ?誰が俺と亜優の子を取り上げるんだ?」

「颯真さん…産科の先生は槇村先生一人じゃないから…」

「でも、東亜で有名な産科医はあの槇村先生だろ??」


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