今日も、明日も、お前に恋をする。
*
「み…て…」
んっ、
お母さんの声が聞こえる。
「未来、起きれる?」
私の体を優しく揺らして、声をかける。
ぼーっとする頭を働かせながら、横になっていた体を起き上がらせる。
その様子を見て、もう一度お母さんが問いかける。
「病院に着いたの、車から降りれる?」
「うん、大丈夫」
ゆっくりとお母さんの手を掴み、車から降りる。
特に目眩もないし、気持ち悪さもない。
もちろん、胸の痛みも。
このまま帰っても大丈夫なんじゃないかな、なんて思ったりする。
けれど、こんなことを言っても、きっとお母さんは帰ってくれないと思う。
これは、このまま診察を受けるしじかないだろうな…
と、覚悟を決める。
お母さんと一緒に病院の中に入る。
お母さんは受付に行き、私は近くの椅子に腰をかける。
お母さんがこっちに戻ってくるまで暇なので、携帯を開けた。
すると、大量のメッセージの通知があった。
大量のメッセージを送ってきた相手。
それは、昴先輩だった。
急いで、最新のメッセージを開く。
【こんだけ連絡して返事がないってことは、病院だよな?
俺は先に学校に行ってます。
落ち着いたら、連絡ください。 昴】
…っ!
先輩にメッセージ送るの忘れてた!
授業中とわかっていても、急いで先輩にメッセージを送る。
【すみません!
朝、胸がまた痛んで連絡できませんでした。
今、病院にいます。 未来】
このメッセージで送信ボタンを押す。
これで大丈夫。
放課後に確認をしてくれるはず。
携帯を閉じると、お母さんが私の隣に腰を落とした。
「診察する時、名前呼ぶって」
「はーい」
名前が呼ばれるまで、お母さんと一緒に待った。