具現化アプリ
☆☆☆

放課後になると、あたしとノドカは一緒に帰っていた。


今日の大成功を思い出すと心が弾んで仕方ない。


「よくあんなアプリ見つけたよね」


「あたし、色々とネットで調べるのが好きなの。それで偶然見つけたんだぁ」


ノドカはオカルト系も好きだから、その関連サイトで見つけることができたのかもしれない。


「でも、女の子の幽霊を見たときどうしてあんなに驚いてたの?」


ノドカはトイレで女の子を見たとき、本当にビックリした顔をしていた。


アプリを使ったことがあるなら、そこまで驚かなくてもいいのにと思ったのだ。


特にノドカは怖いものが好きだ。


あのアプリですでに幽霊を出現させたこともあるんじゃないか?


「あたし、あのアプリは使ったことがないの」


ノドカが申し訳なさそうに言った。


「え!?」


あたしは驚いて聞き返す。
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