具現化アプリ
「それいいかも!」


そう言い、さっそく具現化アプリを使って首だけの男を出現させた。


今回も2時間で消滅するように設定しておいた。


「これでよし!」


「それにしても、本当にリアルだよね……」


首の切断面までしっかり再現されているため、ノドカは顔をそむけている。


20代後半くらいの生首の男は宙に浮いてジッとこちら見つめている。


閉じられた目が時折開かれるので、その度にビクリと体を震わせた。


「それにしても、吉田さん本当にどこに行ったのかな?」


教室へ戻りながら、ノドカがまた聞いてくる。
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