具現化アプリ
「みんなもう知ってると思うけど、さっきまで校庭に暴走族が侵入してきていた。学校内にも入り込んできたけれど、もう大丈夫だ。警察が来て、追い返してくれたからな」


全員へ向けてそう言うと、先生があたしへ視線を向けた。


「それと、飯田。お前はどうして暴走族が来ることを知っていたんだ?」


先生の表情は険しい。


まるであたしを非難しているように聞こえて、瞬きを繰り返した。


「言ったじゃないですか。夢で見たって」


「そんな話誰が信じるんだ。まさかお前、あの連中と知り合いなんじゃないか?」


先生がそう言った瞬間、教室内に多きなざわめきが起こった。


あたしは驚いて目を見開く。


「そんなわけないじゃないですか!」


「先生だってそう思いたい。でもな、吉田もいまだに行方不明だろ? もしかしたら今回の騒動と関係があるかもしれない」


なんでそんなことになるの!?


心の中でそう思っても、絶対に口には出せなかった。
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