クールな社長の不埒な娶とり宣言~夫婦の契りを交わしたい~

 そっと彼の瞳を見上げると、そこには有無を言わさない熱い視線があった。

「――どうって?」
「いまの俺のこと。キライか?」

 ――昨夜、散々私を抱いて。翻弄させて夢中にさせたくせに、今更それを聞くの?

「ずるい」
「え?」

 彼にはやっぱり敵わないと思った。
 これは、ため息しかでないではないか。

「なぁ紫織」
「好きよ」

 あきらめて、クスッと笑った。
「好きだよ、宗一郎。今も昔も変わらない。ずっと大好き」

 ふいに手を離し腰を浮かせ彼は、紫織の顎に指をかけた。

 ――え?
 キスするの?こんなところで?
 そう思う間もなく紫織は唇を塞がれた。
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