Fake love(2)~離婚からはじまる社長の深愛~
不本意な離婚
翌日。

私は兄貴に相談した。

「お前に付き纏ってる男?あ…とうとうバレたか・・・」

「えっ?」

「…豊がお前に付けた護衛だ…」

「護衛?」

「外に居るんだろ?早乙女入っていいぞ」

「失礼します…」

「紹介する彼は公安の刑事・早乙女尊(サオトメタケル)だ」

サラリとした黒髪に色素の薄い瞳、通った鼻筋。
昨日、六本木のバーで見たサングラスの男性だった。

「でも・・・お前…マジで鈍いぞ。睦月。彼は四ヵ月ずっとお前の護衛してたのに…全然気づかないなんて・・・」

「気づかれないように訓練受けてるので、気づかれるとボスに怒られます…西苑寺社長」

「そっか…」

「どうして豊は私に公安の護衛を付けてるの?」

「…神楽坂家の人間がある組織に狙われているからですよ…」


「…ある組織って・・・?」



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