Fake love(2)~離婚からはじまる社長の深愛~
一縷の望みを託して
「だから…豊…一緒に付き添って欲しいの…」

「睦月お前・・・」

「…お願い!!私…どうしても…豊の子が産みたいの!」

豊は暫く黙り込んでしまった。

「豊・・・」

「・・・分かった…」

豊はiPhoneを手に取り、瀬川さんに電話を掛けた。

「夜分にすまない…俺だ…瀬川…明日のスケジュールだけど…」

豊は瀬川さんに言って、午前中のスケジュールの変更を頼んだ。

「ありがとう…豊」

「…睦月…これが最後のチャンスにするぞ・・・もし、この子がダメなら、俺が避妊手術を受けるから…」


「豊!?」

「・・・これ以上…睦月のカラダやココロに傷をつけるワケにはいかない・・・」

「…ありがとう…」

私も山城さんに電話を掛け、午前中の仕事の調整に奔走した。


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