Fake love(2)~離婚からはじまる社長の深愛~
プレパパママ教室(1)
「凛香さん」

「睦月さん…」

私達はエレベーターの前で待ち合わせをした。

「あれ?玲也君は?」

「あ…ウチの秘書の黒沼に子守りを頼みました…」

「へぇー…あの黒沼さん…子守りも出来るのか?」

「まぁな…アイツの方が俺よりも面倒見いいかもしれないな…凛香」

「そうね…」

「でも、良かったわね…入院したって訊いたから…心配ししたのよ…」

「流産するところまでいったけど・・・槇村先生に救われたよな…凛香」

「うん…」

「大変だったんだな…」

「・・・俺はもうダメかと思ったけど…凛香が頑張ってくれたし…槇村先生もベストを尽くしてくれた。その努力が報われて…無事に退院出来て、四ヵ月目に入った…神楽坂社長の所は順調のようだな…」

「まぁ―今の所は…」

豊は空のコトもあり、慎重だった。

「私も一時、悪阻で寝込んでいたけど…豊のおかげで何とか乗り切れたわ…」

「へぇー…神楽坂社長も頑張ったんだな…」

「まぁな…」

話をしているとようやくエレベーターが到着した。

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