Fake love(2)~離婚からはじまる社長の深愛~
傍から見れば、仲良く見えるおしどり夫婦の両親。
二人は私のせいで揉めていた。
今直ぐにダイニングルームに戻り、二人の間に入りたいところだけど、揉め事の原因は私。
因子の私が入って行っても、二人の仲を取り成すコトは出来ないと思い、そのままドアを静かに閉めた。

私はゲストルームへと戻り、窓辺の肘掛椅子に腰を下ろして軽く息を吐く。


そして、千里さんの『フェイクラバーの件、まだ頼めますか?』とラインでメッセージを送信した。



彼の菓子職人として才能には惹かれ、尊敬するが、男性としては軽過ぎるし、三十代後半ならもう少し落ち着きが欲しい所。


恋人が出来た豊と同じ土俵に立つには私も恋人を作るしかない。

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