優しい愛に包まれて~イケメンとの同居生活はドキドキの連続です~【リニューアル版】
だって…


それが颯君の大事な夢なんだから。


今、夢を追いながらも仕事を頑張ってる祥太君の分まで、颯君には一歩前に進んで欲しかった。


「結姉。本当に…ごめん」


「颯君、本当に大丈夫だよ。ペンションは新しいスタッフに来てもらえば済むことだし。気にせずに自分の夢を掴んで。それはみんなの夢でもあるんだから」


「結姉…ありがとう。俺は、絵を描くのが好きだった。結姉に会って、もっともっと好きになった。いっぱい描いたけど、結局、結姉をモデルに描いた絵が1番気に入ってる。あの絵はここにずっと飾っててもらいたいから…悲しいけど一旦お別れするよ。早く一流になって、必ず帰ってくるから」


あの絵があれば、私はいつでも颯君を感じていられる。


お別れは寂しいけど…


でも、いつかまた必ず会えるんだしね。


だから、涙は流さないよ。
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