行き着く先は・・

••偏頭痛


二日後に出張から帰ると
希空のお別れ会をやることが
決まっていて

19時には、みんな上がり
会場に移動する。

希空とは、今日の主役だけに
話す暇もなく
みんな大騒ぎとなっていた。

希空は、チームのメンバーからも
早瀬のチームからも好かれていて
次々にみんなと話していた。

22時、やっとお開きになり
各自帰宅する。

俺は、直ぐに希空の所に行くと
希空が俺を見上げた。
悲しいような顔をした

あっ、チームを離れるからか
と、思いながら
「帰ろうか?」
と、言うと希空は頷いた。

駅に向かいながら歩くが
希空は、何も話さなかった。
「あのさ、希空、なんかあった?」
と、訊ねたとき

道端に人が固まっていて
何かあったのかと
覗いてみると
女性が座りこんでいた
髪をアップにしている髪型に
見覚えがあり、
「ちょっと、すみません。」
と、言うと
数人がどき
座っている人が見えて
「なに、やってんだ。」
と、思いながら
近き
「いすず?」
と、言うと
「悠人?」
「ああ、またか?」
「うん、飲んだから、直ぐにおさまる。」
と、言うが
仕方なく抱き上げる
「すみません。大丈夫ですので。」
回りの人に頭を下げて

あっ、希空と思うが
希空は近くにいなくて
仕方ないと思い
タクシーに乗り
いすずをマンションまで送った。

タクシーの中で
「お前、ちゃんと病院に一度行け。」
と、言うと
「怖くて、行けないの。病院に····
あの時のことが······」
と、言われて
「·····すまん。俺だけが辛いと
思っていたから。」
「正直、今でなかったら
と、思っていた。
だから、バチがあたったのね。」
と、言ういすずに
「俺がついて行ってやる。」
と、言うと
「ありがとう。」
と、話している間に
いすずのマンションに着き
いすずを寝かせて
「日時が決まったら連絡しろ。」
言って帰宅した。

タクシーに乗り
何度も希空に連絡をするが
繋がる事はなかった。

希空のマンションも
俺のマンションにも
希空はいなかった。
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