今日から不良王子と同居します。
「良かった、いきなり倒れたからびっくりしたよ。もうすこし横になってて」


彼は私を覗きこんで安堵したように穏やかに笑う。


そして繋いでいた手をさっとひっこめた。


ずっと手を握っていてくれたのかな。


いきなり倒れてしまったから凄く心配をかけてしまったのかも。


部屋の中には私と彼の2人だけみたい。


ここは玲生くんのお兄さんのお部屋なのかな。


さっき意識を失う直前にそう言っていたような気がする。


本棚にはぎっしりと難しそうな本が並んでいて、家具や調度品等も格式高そうなものばかり。


「玲生くん、ここはお兄さんのお部屋?」


「そうだよ」


「お兄さんは?」


「薬をさがしにいってくれた」


「そっか、何かお兄さんと話ができた?」


「ああ、すっげー謝られたよ。うんざりするくらい」


彼は苦虫を噛み潰したような微妙な顔をする。


「そんな言い方だめだよ」

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