死にたがり屋の少女は暴走族と・・・Ⅰ
「なぁ、聞いてんの?」


どうして知らない人の話を私が聞かなきゃいけないの?


「……」


「ったく…一人で風呂も入れないのか?」


男の人はニヤッと笑うと


「一緒に入る?」


なんて言ってきた。


ば、馬鹿なの?!こいつ馬鹿なの?!


何故か顔が赤くなってしまう…


「顔、赤いけど…」


誰のせいだと…


「ねぇ…」


「おっ、やっと喋ったか。ん?なんだ?」


私の話を聞こうとしてくれてる男の子。


私の話を聞いてくれる人なんて美月以外いるとは思わなかったわ。


「あのさ、私の願いを聞いてくれる?」


「願い?ん?金か?金なら俺はねぇーぞ。」


「金なんかいらない。私を…私を殺して。」


「はぁ?」


この人が喧嘩強いならきっと私のことを殺してくれる。


やっと…やっと死ねるよ。
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