愛は惜しみなく与う⑦
でも

その後もいろいろ話した
母上は開き直れたのか、聞けばなんでも答えてくれた。

あたしにとって、この母上との時間は


一生の物になると思う



「あたしな、薔薇ってゆうチームつくって、仲間と言える人ができてん。志木もいたけどな。まぁ世間一般でいうと、喧嘩したりしてたし、イメージはよくないけど……
血の繋がりがなくても家族と呼べるような人たちが…あたしを支えてくれた」


今まで言いたかった事
こんなことがあったよって、1日の終わりに母上に話すのがあたしの夢やった。
話せるような内容ちゃうけど、今なら聞いてくれそうやから全て話した。


あたしを慕って集まってくれる人が居ることを、母上に知って欲しかった。


「で、今あたし関東に住んでるねん。鈴は高2やから、卒業まで時間あるなって思って……あの事件であたしはサトルを追ってたから…復讐のために動くのに、関西は…あたしを知ってる人が多いから、都合が悪くて引っ越した」


「……そう。貴方だけね。鈴ちゃんのために最初から戦ってくれてたのは」


ま、その鈴が撒いた種でもあるんやけどな。
それはええねん。もう和解したから。
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