会長のお気に入りかよ‼-百花繚蘭-【完・番外編追加中】

有無を言わさぬ眼差し。

けれどそのときの俺はそれよりも、こーちゃんのことを何か聞けるかと思って、浅井に言われて廊下に出た。

生徒会室のある四階は、特別教室が並んでいるから、昼休みは人がほとんどいない。

これが放課後になれば、特別教室を部室にしている部活生であふれるわけだが。

生徒会室のドアを閉めた途端、浅井はギッと俺を睨んできた。

「朝宮先輩、もしかして蘭に気があるんですか?」

まあ、正直言って気はある。恋愛方面かはわからないけど。

「いやー、なんつーか……」

「蘭のこと、可愛いだけの女の子と思わない方がいいですよ?」

それは知っている。

俺が知る限り、男子とガチ喧嘩して負けなしだ。殴り合い蹴り合いのね。

その度に何度割って入ったか……こーちゃんを止めて男子を助けるために。

「俺が蘭丸のこと見てたのは――」

「なんですか」

「………」

なんで浅井、こんなに挑発的なの? こーちゃんのこと、俺にとられるとか思ってるから? 女子の友達にあるとかいう類のやつ?

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