青空が君を笑顔にするまで

仁、キミはあまりにも無防備だ。


ちょっとは自分で振り払いなさいよ。


本当は、仁に誰かが近づく度に、どうしてか私は怒りたくなる。


まるで私は機嫌の悪いネコみたいに。


本当は仁と女子の間にサッと割って入って…


「私の大切な人に近づかないでー!」って両手で大きく振り払いたい。


完全に、私の嫉妬。


水族館で仁に四六時中ずっとくっついている女子が一人いた。


あの女子、仁とクラスが一緒だからどうしようもないけれど。


見ていて良い気分にはなれなかった。


嫉妬以外の別の感情もあったからかもしれない。


そして、昼食時もずっと離れないあの女子がいた。

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