恋愛イデアル続編
準備。
「家族の夢を見た」
とイデアルが静かに友人につげた。

家族を失くしてから月日が立つ。

長月遥はアイスクリームを差し出す。
水守市の中央地区の商業区画。
夏日。かげろう。

「大丈夫?」
「そうだな。
わからないよ」
「わからないことは恐れるべきことではありません。
あなたは準備をしているのです」
「準備?」
「そう。
それに善き友人がいることも忘れてはなりません」

水守市の家屋の庭には小さな灌木が植えられていた。 色鮮やかな花が植えられている。

鳥が木々を飛来する。生き物たち。

水守市では静かに自然が移ろいゆく。
それをイデアルは感じ衝撃を受けた。
< 92 / 107 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop