君は無垢なフリをして​───本当は野獣。
「…花菜。」


「え?」


「鍋。噴いてる。」


「わ!ホントだ!ヤバい!」




考えにふけり過ぎてたよ…


って、




「熱っ!」


「花菜!」




熱湯が手にかかり、叫ぶと、中野 神弥がキッチンに姿を現す。




「何やってんだよ…大丈夫か?」


「う、ん、大丈…」




か、


顔が近いいい!!




「花菜?」




そんな顔で覗き込むようにして見るなぁぁ!!


――好きだと自覚してしまうと、何でもないことにもドキドキしてしまう…


悶えながらも何とか料理を終え、何とか火傷もせず…




(八神 架琉が言ったことは何だったのかな…)




波乱の1日が終了したのでした。
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