君は無垢なフリをして​───本当は野獣。
(こいつ…綺麗なのは顔だけで、中身はすっごく汚い!)


こんな男に一目惚れしてしまった自分に嫌気がさす。



「で?どうすんだよ。住むのか、住まないのか。」



ふふん、と鼻で笑う。


この男は…


私が断れないの分かってて聞いてる。



「住む!住むわよ!雑用でも何でもやってやるわよ!」



投げやり気味な私はそう言って叫ぶ。


すると中野 神弥は勝ち誇った笑みを浮かべて、私の顎を掴む。

…と。



「な、何…んむっ?!」


ちゅ。


軽く触れるだけのキスを落とす。




「これからよろしくな、山崎 花菜さんっ。」



満面の笑み…



「~~~っ!ふ…ふざけるなー!」


「はははっ!やっぱ飽きねぇな、あんた。…これからは楽しませてもらうからな。…雑用、頑張れよ。」



ヒラヒラと右手を振り、自室であろう部屋に入っていく。



あー!!腹立つー!


理事長のバカやろー!
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