双子の異世界・奇跡の花束
「ところで、ミネルアはどんなマナを持ってるんだ?」


ドキン!


団長の問いにミネルアとクルーガの心臓は一斉に跳ねた。



「さっき確認しました。自然系です」


サラっとした無表情な顔でヴォルスは答えた。

もちろん嘘である。

団長は疑いもなく頷いた。


「まあ、最近じゃ女はほとんど使ってないって話だ。女を守る為に男がマナを使うくらいのもん_」

「ミネルアは俺が守る」


団長に食い気味でヴォルスが答えた。


「なぬ!?」


団長とクルーガはギョッとした。

ヴォルスが自分からそんな事を言うなんて思いもよらなかった。

人にあまり関心がない方だと思っていたからだ。ましてや自分より年下の女の子になんて。

意外すぎて開いた口が塞がらなかった。


「せ、成長したんだな。ヴォルス・・」


「団長、うざいです」

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