双子の異世界・奇跡の花束
次の日、もう一度賢者に会いにミネルア達は古城を訪れる。

だが、城の門でお払い箱に会っていた。



「賢者様にもう一度」


「そんなにすぐに来たって、賢者様は答えを導きだせないわ」


そう言ったのはゼノの娘フレアだった。


「あなたもこちらの世界に来てしまったのなら、もう諦めたらいかがですか」



グサッ

心に言葉が刺さる。


「嫌です・・少しでも可能性があるなら諦めたくありません!」


「・・・私は諦めたわ」


「え?それって・・」


きっとゼノの事だとミネルアはすぐに察した。


「諦めて強くなったわ!!・・今更、戻ってきたって遅いのよ」


「・・・」


辛そうにフレアは言った。


「ずっと死んだと思ってたのに」


「フレアさん」


「私の気持ちは・・」


「生きてたんだからいいじゃない!話が出来るんだからいいじゃない!!」



ミネルアは思わず声を荒らげ言ってしまった。



「逢えたことに感謝すべきだわ!私なんか二度と逢えないかも知れないのに!!」


「っ・・・」


「姫様もういいですよ」


「でも、ゼノ」


「一旦帰りましょう。焦らなくていい」


「・・・」



ゼノは冷静にミネルアの憤りを抑えた。


「時を待ちましょう」


「その子が大事なのね・・」


「そうだよ」


「・・・っ」


フレアは城の中へ走っていった。

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