桜井くんはヤメテくれない
「うん、そーだね。行こっか」
その女の子に対して優しい声色と、目つきで相槌を打つ桜井くん。
…桜井くんその子には優しいんだ、
いつも私には意地悪なことばっか言ってくるくせに。
「じゃ、楽しんでね?弥生ちゃん。」
少しいつもとは違う、全くの無表情でそう私に言うと私達の席とは真逆の席の方へ歩いていってしまった。
…むっ、なんかイラつく今の。
「じゃっ、俺らも行こーぜ。」
「う、うん…。」
まぁいいもん、桜井くんのことなんか忘れてケーキ全制覇してやるんだから。
と思ったのに、
また新しくケーキを取りに行っていると桜井くんが1人でこっちへ来るのが見えた。