紅に染まる〜Lies or truth〜
「あ〜っと、本家との色々で気がついたらそうなってて・・・」
「あ゛?」
「でも大丈夫!一緒に寝てても何もないから・・・ヒッ」
言いながら地雷を踏んだことに気付いた
「ふ〜ん、一緒にねぇ」
スッと細められた尋の目が怖くて
急いで巧を見るのに
わかりやすく外された視線は
海輝も圭介も同じで
笑ってるはずなのに恐ろしく怖い尋に問い詰められるまま
颯の話をさせられた
私が見つけたこともあって
双子との距離感は一平よりも近い
それは根底に揺るがない信頼が築けたからに違いない
それを図らずとも
打ち明け忘れたのは私の所為
「愛、今夜は聞きたいこと山ほどあるからな」
不敵に笑った尋の声に
背中がスーっと寒くなった
「ほら、尋!早く寝ないと明日学校じゃない?」
明らかに動揺した私の声に
「問題ねぇ」
肩を抱いた尋は
「お前ら早く帰れ」
頼みの綱の三人を簡単に帰してしまった
・・・どこを間違えた?
自分の言動を思い浮かべながら
何故か尋と一緒に三人を見送り
デリバリーの残骸を片付け
お風呂に入る尋を見送ると
諦めてバルコニーへ出た