私は、この人の妻?

···海斗 side


あのお見合いの日
綺麗たが、可愛い人だと思った。

ぬいぐるみを必死に習ったり
ぬいぐるみを貰って
喜んだりする穂乃華を。

帰りには、俺に文句を言う始末
それに想い人、恋人がいるなら····
と、ドキッとすることを言われた。

確かに、恋人はいる
あの時に陸人を抱いてから
陸人以外に
人を好きになることも
一緒にいたいと思うことも
なかった。

それは、陸人が
妙な駆け引きや
煩わしい事を言わないから
楽なんだとわかっていた。

だから、今後も
陸人と二人で生きていけたら
良いと思っていた。
おばあ様が倒れるまでは······

おばあ様の病気や
おばあ様の考えを
穂乃華のおばあ様にきいて
俺の中の何かが動いた。

俺は、穂乃華に連絡をして
むちゃくちゃなお願いをした。

穂乃華は、俺のむちゃぶりを
きいてくれた。
全ては、おばあ様の為に。

その事は、陸人にも話した。

おばあ様の為に仮りで
付き合う事を。
陸人は、俺がおばあ様を大事に
していることも、たった一人の肉親で
あることもわかっているから
反対などすることはなかった。

だが、話が思わぬ進んでしまい
俺と穂乃華の結婚へと進み

穂乃華は、それは無理だと
言った。
気持ちのない人と結婚なんて、と。
俺は、土下座をして頼んだ。

無理な事はわかっていた
だが、穂乃華はおりてくれて
了承した。

それから俺は、穂乃華をしるべく
穂乃華にも俺を知って貰う為に
何度も二人で出掛けた。
いわゆるデートだ。

穂乃華は、今までの女と違い
駆け引きなんかなく
楽しいことは楽しい。
嫌な事は嫌だとはっきり言ってくれるし
なにもかもが素直で
一緒いて、こっちが楽しくなる。
仕事に対しても責任感があり
子供達が大好きだとわかる。

俺は、そんな穂乃華を
好きになっていた。

ウェディングドレスを
俺のおばあ様や自分のおばあ様
お母さんから選んで貰ったの。

「本当なら海斗さんと
一緒に選ぶものなんでしょ?
だけど、三人に選んで欲しかったから
ごめんなさい。」
と、頭を下げる。

俺は、
「穂乃華が着たいものでなくて
良かったのか?」
と、言ったら
「きっと、私に似合うのを
選んでくれているはず。」
と、言った。

あ~、こいつのこんな所が
好きだなと改めて思った。

この間、水族館に穂乃華を
連れて行くと
嬉しそうにはしゃいでいた
やっぱり、穂乃華が良いと思い
俺は、穂乃華にプロポーズをした。

もう、ウェディングドレスも
決まっていて可笑しいかも
しれないが、自分の気持ちを
伝えたかった。

穂乃華は、これも仮りですか
と、言ったが
俺は、違うとはっきりと
伝えた。

今、俺の横で眠る穂乃華を見て
穏やかな気持ちに包まれていた。

穂乃華は、はじめてではないが
ずっと恋人もいなくて
恥ずかしいと言っていたが
本当に初々しくて
俺を煽り立てた。

久しぶりに触る女性の身体は
和からかくて、気持ち良かった。

穂乃華だからだと思う。
陸人を抱いていたのを
忘れてしまいそうだ。

俺は、穂乃華のおでこにキスをして
ギュッと抱き締めて眠りについた。
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