お医者さんとの恋[短編]

「俺が花音ちゃんの主治医だから。
ちなみに、俺は、上原 優希。子どもたちみんな優希先生って呼んでくれているから、花音ちゃんもそう呼んで 」


「優希先生、どうしても入院ですか? 私、嫌です 」


「嫌でも入院ね。

あっ、これから俺と話すこと多くなるから敬語とか使わないで 。友達に話す感覚で気軽に話してくれると先生嬉しいから 」


「うん、先生ありがとう… でも…入院は…」


「入院は決定事項だから。
それより花音ちゃんは子ども好き? 」



私の入院嫌ってワガママは簡単にスルーされてしまって

さりげなく話を変える優希先生。


「えっ? はい、可愛いし大好きです 」


質問の意図がわからなくて戸惑いながら答える。

すると腕にチクリと痛みが…


「あっ、花音ちゃん、点滴入ったよ
それと花音ちゃんが子ども好きで良かった。 花音ちゃんが入院するところ、1人子どもいるから 」


「えっ?、もう!?」



優希先生の質問の意味は納得するものの、びっくりする気持ちの方が大きい。


絶対に無理だと思っていた、点滴まで終わってた。


慣れているのか優希先生は気の反らし方がすごくうまい




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