鈍感ちゃんと意地悪くんの出会いの物語
花火がきらきら
さすがに意地悪ひどくないっ?!
と、文句を言ってやろうと思った時だった。

屋台の照明や提灯の灯りがぐっと落とされ、只でさえ暗かった周囲がますます暗くなった。

く、暗い……。

普段何かなければ、こんな暗い時間出歩くことなんてない。
周囲には人が沢山居るし、隣にも知らないとはいえ、一応優しい人? がいはするけれど、落ち着かない……。

思わず隣の彼と繋いだ手に、ぎゅっと力がこもる。

「始まるなぁ」

あたしの不安な気持ちなんかさっぱりわからないらしい隣の彼は、呑気に呟いて空を見上げた。

つられて見上げると、藍色の空にばぁっと白銀の花が咲いた。
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