御曹司の恋の行方~地味な派遣秘書はご令嬢~
夕輝の車に乗り込み自宅に向かう。

「それにしても、日本は暑すぎるな」

「これでも少し涼しくなってきた方だよ」

「はぁ~」

「溜息つかない。お前の住んでるレジデンスからオフィスまで地下通路で繋がってるし、外出も運転手付きの車だろう?」

「まあ確かに」

「翔が帰ってきてくれて嬉しいよ」

「ああ。何か変わった事はあるか?」

「ちょこちょこ同級生達から結婚の報告は来たな」

「へぇ~」

「何?その興味なさそうな反応」

「興味はないな」

「お前ドイツ行く前は、適当に遊んでたけど向こうでは?」

「仕事が忙しすぎて、大人しいもんだよ」

「何かオッサン臭い!」

「失礼な。お前こそどうなんだよ」

「大事な彼女がいるよ」

「マジか。お前の方が遊んでただろ?」

「もう、そういうのやめた。真剣に付き合ってるんだ」

親友も自分と一緒で、まだまだ適当な感じだろうと思っていた。

そして、この親友とのやり取りが今後の翔にいい意味で影響を与えるのだった。

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