再会は魔法のような時を刻む~イケメンドクターの溺愛診察~
『本当に、心配かけてごめんね。明日退院だし、タクシーでマンションまで帰るね』


『悪いな。送ってやりたいけど、明日も仕事だから…』


瑞が申し訳なさそうに言った。


『仕事だもん、全然気にしないで。本当に平気だから』


その時、私の携帯が鳴った。


『あっ、賢人君だ…』


何度かコールしてるけど…


『出ないの?』


『う、うん。あとでかけ直すよ。それより、帰ったらちゃんと食事してね。今日はどうするの?』


『…コンビニ寄るから大丈夫…』


そう言った後、瑞は少しためらってるように見えた。


『どうかした?』


少し黙って…


ゆっくりと口を開いて、瑞が言った。


『…山下君、今日はずっと愛莉に付き添ってくれたんだな。仕事は大丈夫だったのか?』


『…あ、うん。店長がね、私に付き添うように言ってくれたみたいで。賢人君には申し訳ないことしちゃった…』
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