再会は魔法のような時を刻む~イケメンドクターの溺愛診察~
『…ごめん…愛莉…ちゃん…』


自然に出てきた謝罪の言葉。


今、僕が言える精一杯の思い。


『…坂井先生に処置してもらったから、私の怪我はすぐに良くなりました。風邪を治してくれる内科の先生も、怪我を治してくれる外科の先生も、患者からしたら…どちらも同じだけ必要だし、同じだけ頼りにしています。どっちが大事なんてない。だから…上下とか、勝ち負けとか、そんなこと全然関係なく、患者さんに真摯に向き合って欲しいです。これからも、たくさんの患者さんを元気にして下さい』


愛莉ちゃん…


また、泣けてきた…


『…自分が、患者さんを治すための外科医だってこと、今の今まで忘れてたよ。そのために、あんなに努力してきたってことも。なぜこんな風になってしまったのか…最低だ…僕は』


『…坂井先生…』


心配そうに僕を見つめる愛莉ちゃん。


好きな人に、こんな悲しい目をさせてしまうなんて、本当に僕はどうかしてた。
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