再会は魔法のような時を刻む~イケメンドクターの溺愛診察~
『愛莉さん、手が血だらけです!すみません、救急車呼んでいただけませんか?』


賢人君の声から、必死さが伝わってくる。


『わ、わかりました』


慌てて部屋を出る奥様。


『お願い、そんな大げさにしないで。私は大丈夫だから』


そう強がっても、体は正直だった。


やっぱり足が動かなくて、手から流れる血も、結構な量で…


確かにちょっと…怖くなった。


『ダメですよ!病院に行かないと。すぐ救急車来ますから、頑張って下さい…僕のせいです、本当に…ごめんなさい、すみません』


賢人君は、涙目になりながら私に謝った。


お客様が呼んでくれた救急車が来て、私はそこに乗せられて…


気がついたら小川総合病院に着いていた。


それからは、ストレッチャーで移動しながら、外科の坂井先生が処置をしたり、検査したりしてくれて、すごく励ましてくれた。


そして、その間…


賢人君がずっと一緒にいてくれたんだ。
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