離婚前提マリアージュ~エリート副社長と育てる愛の花～

盛り付けがキレイで美味そうな懐石料理も二人と食せば、砂を噛んでるような感じで美味しくなかった。

「私は先に帰るぞ。後は二人でゆっくりと話をしてくれ」

脇坂頭取は娘の為に先に退席して、部屋から出て行った。

「美波里さん貴方は一体どう言うおつもりですか？」

『高屋』と『花菱銀行』は俺が産まれる以前からの親しい仲。
俺と美波里さんも顔見知り。

俺よりも五歳年下の二十七歳、｢花菱銀行｣本店の受付嬢の勤める銀行の顔。

「貴方こそ…どう言うつもり？」

「…君との見合いは父が勝手にしたコトだ。俺は関与していない。第一、俺は君に全く気がない。そんな男と結婚しても、君自身が幸せにはなれないぞ」

「…あの子の何処がいいの？ねぇ、知ってる？雅樹さん、彼女が玉の輿狙いだって・・・」