離婚前提マリアージュ~エリート副社長と育てる愛の花~
辰希さんは相変わらず自分のイメージカラーのパープルのスーツに身を包んでいた。
髪は金髪に染め上げ、耳には沢山のピアスを着けていたが、下唇のリングのピアスが一番目立っていた。
個室のテーブルを三人で囲んだ。

奇抜なファッションは健在で、落ち着いた秋らしいダークブラウンのオーダーメイドスーツを着こなす雅樹さんとは同い年には見えなかった。

「梓が貴方の秘書を務めると訊いた時から・・・梓の貞操を心配していたんだ…」

「申し訳ありません…事後報告で」

「親父やおふくろが許しても…俺はお前らの結婚を認めないぞ…」

「認めないと言われても…俺と梓はとっくに入籍してますし…昨日から一緒に住んでます」

「・・・久しぶりに梓に会おうと思って、家に帰ったら、親父が梓はあんたと結婚して今日、新居に引っ越したと言われた…寝耳に水の話だ。全く」

辰希さんは雅樹さんに鋭い視線を向け、グラスの水を飲んだ。


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