離婚前提マリアージュ~エリート副社長と育てる愛の花~
コーヒーだけでなく、ランチメニューで人気のあるナポリタンセットもご馳走になった。

「梓君はマジでまた来る気か?」

「ダメですか?」

「ダメだ…俺が居なかったら、母さんは俺の小さい時の話とかバンバンしそうだからな…」
「いいじゃないですか…私もっと…雅樹さんのコト知りたいし…雅樹さんがダメだと言っても…行きますよ…」

「困った奥さんだ…」

彼は私を先に助手席に乗り込ませ、駐車場の精算機に行ってしまった。

手土産に喫茶店で使用してるコーヒー豆を貰った。

紙袋の中から香るコーヒー豆の芳ばしい匂い。

雅樹さんが運転席に乗り込み、エンジンをかけた。


「俺が拘り過ぎてるのかな?」

「えっ?」

「だって…あんな捨て方した父さんと普通に話をしてるって言うんだ…どう思う?」

「・・・お二人はとっても幸せそうでしたよ…その幸せはその社長と離婚して得た幸せだし…
色々と考えるコトも有りますが…一度っきり人生です。謳歌しないと」

「謳歌ね…」



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