予想を超えた政略結婚


おかげさまで実家の和菓子屋も
コロナ前の様にお客様も戻り
やめて行った従業員さんも2人戻り
忙しい毎日を過ごしている。


結婚条件として頭取から私との差し引きを
言われてた銀行の支払いは
そのお金のせいで私が日々
肩身の狭い思いをしたら可哀想だと
両親は頭取に返している。


「それは良い」と頭取はいうそうだが
それが原因で私たちが嫌な思いするのは
親として申し訳ないからと
返金を申し込んだのだ。


もちろん私も返金には協力している
と言うのも私も寛樹さんが受け継いだ
イベント会社の経理を手伝って
月々のお給料は頂いているからだ。


「玲華大丈夫か?あまり無理するなよ」
出張先から3日振りに事務所に
戻ってきた寛樹さんがそばにきた。


「お帰りなさい!
あたしのことは大丈夫!」


「お前の大丈夫は当てにならないからな
この前だってそうだろ?
なかなか寝室に来ないと思って
リビングに行ってみたらソファーで
倒れてたじゃないか」


「あれは」


倒れてたのじゃなくて
ソファーでテレビを見てたら
いつのまにか爆睡してただけ。


あの時の寛樹の慌て様は
すごかったなぁ。


それを聞いてた事務の正岡さんが
「もう夫婦喧嘩ですか?
寝室に来ないという時点で
社長に拒否反応ですよあはは」


専務から社長と昇進した寛樹さん。


「おい!こら!正岡さん?
そんなこと言って良いんですか?
他県に飛ばしちゃうよぉ〜」


横目で笑いながら寛樹さんが言うと
「冗談ですよぉ〜
もぉ2人の仲の良さは知ってますから
ほんとイチャイチャとか
帰ってして欲しい事よくありますよねぇ
ねっ!南川さん」


スタッフの南川さんに振った。


「まぁそうですよね!


「そんなにしてる?」


「してると言うか
2人が熱い目線が交わされるのはいいけど
その中央の私はどっちとも目が合うんです
超気まずい」


「そう?それは気のせい
なっ!玲華そんなに見てないよな?」


「うん•••たぶん?」


「たぶん?とはなんだよ」


「まぁね
分かんなくもないですよね
1人の身体じゃないから
気になるんでしょうね」


そう。。。
私のお腹には赤ちゃんがいる。


先月転んでしまって大騒動して以来
過保護の様に寛樹さんに扱われているのだ。


その時は大事には至らなかったけれど


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