君は私の唯一の光
「めっちゃ嬉しい……。」



小さな声だったけど、しっかり私の耳に届いた。びっくりして洸夜を見ると、“しまった!”って顔をしてる。



いつも、“かっこいい”って思ってたけど、“かわいい”ところもあるんだね、洸夜って。




「乃々花、顔緩みすぎ。」


「ほぇ?」



顔緩んでる?ってか、そんなに私って、顔に出てるの!?



「かわいい。」



さっきまでの照れてた洸夜はどこにいったのか、今は私の頬を包んでおられます。


なんで!?!?



「乃々花のそういう素直なとこ、めっちゃ好き。」



キラキラスマイルやめて!!!!


こっちの顔が赤くなってきちゃったじゃん!



恥ずかしくて、視線を逸らすと、上から洸夜くんの笑い声が降ってきた。




「仕返し♪」



はぁ!?仕返し……って、私が呼び捨てで呼んだ事で、照れたから?なんか、してやられた気分……。




「洸夜!」



負けたくなくて、思いっきり大きな声で、呼び捨てで言った。

これでまた照れる洸夜が見られるぞ!



「……もう慣れた。乃々花は単純だな。」



くっそ〜〜〜!!!


結局のところ、洸夜には、何をしても敵わないみたいです。




この時間……洸夜と騒いでいる時は、手術なんていうものを全く考えずにいられた。



やっぱり、私は君がいないとダメだな。


寧々先輩と友達になれたのも、洸夜の提案で、明るいポジティブな気分にさせてくれるのも、洸夜。



ここまできたら、私にとって、君は“ヒーロー”みたいな存在だ。
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