君は私の唯一の光
「じゃあ、着替えようか。」




「へ?なにに?」




「いいから、はやく行こ。」




乃々花の柔らかな手をとって、W棟に向かう。



困惑している乃々花に説明する余裕は、今の俺にはない。











「じゃあ、身長測りに行こう!」



「お、お願いします……」




W棟の音楽室に入った俺ら。そこは、3年A組がコスチュームの貸し出しをしている。おとぎ話系からハロウィン系まで、ありとあらゆるコスチュームがある。実際に見て、どうやってこんなに多く集めたのかわからないほど。




人脈を駆使した!と先輩は言っていたけど、どんな人脈かはわからない。先輩、実はそっち系の世界に繋がってるとか?





測定に連れて行かれた乃々花を待つ間、俺を囲む先輩方。A組には、サッカー部の先輩が多い。





「なあ、あのかわいい彼女どうやって捕まえたんだよ。」




「病室一緒だったんだろ?1か月で、恋に急展開とかやばくね?」




「色男が!俺にもその美麗さをくれっ!」





騒がしい……。俺以上にうるさい先輩は、ギャーギャー言ってる。容姿で乃々花を選んだ的なことを言われれば、ムカつく。だが、乃々花の容姿も好きな自分がいるから、強く否定できない。





「洸夜……?」




測定が終わった乃々花は、恥ずかしそうに俺の前に来た。多分、いろんな人にジロジロ見られてるからだと思う。俺のクラスでも、恥ずかしがってたし。




「じゃあ、2人そろって服選んでこい。いいのが見つかるといいな!」




「いってらっしゃ〜い!」





先輩の声を背に、音楽準備室……今は衣装部屋に入った。



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