夫婦未満ですが、子作りすることになりました
愛の遺伝子





零士さんがアメリカへ行ってから、二週間が経った。一週間の予定だったのに、最終日前日に【商談が長引きそうだから、あと一週間滞在する】とメッセージがきた。

アプリを開く。今月の妊娠しやすい日もすべて過ぎてしまった。タイミングを外してばかり。しかも、タイミングを計っているのは私だけだ。

気分はどんよりとしている。なにもせずに過ぎていくだけの時間が、まるで自分の鮮度が落ちていくような感じさえして、こうして待っているのがつらい。

リビングに降りると、母がテレビを見ていた。私は何の気なしに隣に座ったが、重たい気持ちに耐えきれなくて話しかけた。

「……お母さんってさ、どれくらいで妊娠した?」

予想通り、いつもの私なら絶対にしない質問に、母はあんぐりと口を開けた。

「凛子、まだ結婚もしてないのに気が早いのね。もうそんなこと考えてるの?」

「いや、べつに。ただ聞いてみたかっただけだってば」
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