最後の一夜が授けた奇跡
下腹部の急激な痛みに私は耐えられず、意識を失いそうだった。

次第に白んでいく視界に何度か瞬きをする。

それでもどんどんと視界がかすんでしまう。



ダメだ・・・・


意識を手放す寸前『バンッ!!』ものすごい音で非常階段の扉が開けられた。

次の瞬間

「季里っ!?」

その声に私は意識を完全に手放した。
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