小動物な後輩君の愛が深すぎる
それにしても……本当可愛いなぁ。

まつ毛長いし、唇ふっくらしてるし、ビー玉みたいな潤んだ目してるし。

最近になって気づいたけど、何気に整ってるよね。女子の憧れが詰まってる。



「あの……俺の顔に何かついてますか?」

「えっ?」



まじまじと見ていると、いつの間にか目と鼻の先に透瑠くんの顔があった。



「ごめん!」

「いえ、大丈夫です。清花さんって意外と肉食だったんですね」

「にっ……肉食⁉」

「こんな至近距離で見つめてきて……俺がどれだけドキドキしたかわかってるの?」

「……透瑠くんもキャンプの朝、隣で寝てたじゃん」



下から顔を覗きこんでいる透瑠くん。

昔はみじんも感じなかった色気にドキンと心臓が跳ねる。


引っ越す前はまだ私より小さかったのに、今じゃ逆転しちゃった。



「そうですけど……清花さんの積極性には負けますよ」



距離が縮まり、途端に恥ずかしくなって、彼から少し離れて背を向ける。

すると、背中をそっと撫でられた。
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