こいつ、俺の嫁。ーAnother my wife storyー



走れば10分くらいで着く駅も今日は自転車全速力で漕いで向かう。



慌てて家を出たから鍵を閉め忘れてもう一度家まで戻ったのは失態!



駐輪場に自転車を停めていると電車がもうすぐ到着するアナウンスが聞こえてきた。



「わ、やば!間に合えー!」



一人言を言いながらそれを渇に全力で駆け上がり、電車が来る前に駅のホームに到着。



到着するまで乱れた息を整える。



落ち着いてきた頃に電車が到着して、電車内で彼の姿を探すとすぐに大きな強面の姿を見つけて手を振る。



私を見るとその表情が和らいで手を振り返してくれる。



それだけで嬉しくて、久しぶりに見た姿に鼓動が早くなる。
そして癖のように自然と左手薬指の指輪を触る。


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