【完】囚われた水槽館~三人の御曹司からの甘美な誘愛~

私に優しくしていたのは、全部演技。
今日の日の為の。

それでも抵抗し続けた。ドレスは半分脱がされた状態になった。
笑いもしない。ただただ無表情な冷たい視線を向けたまま、彼の冷たい手が私の体をまさぐる。

「俺に順応で居る限り、まりあは安全だ。」

「ぃや…やぁ…止めて…」

手足をジタバタさせて、彼から逃げるように後ろ向きになり、ヘッドボードを掴む。
けれど智樹さんの力は一切抜ける事なく、後ろから私の下着を脱がしていく。

「や…ああ…とも…きさ…」

その瞬間、中学生だったあの時にフラッシュバックした。無理やり義理父に強姦された、初めての夜。

何度も抵抗した。怖くて仕方が無かった。 智樹さんがあの日の義理父と重なって見えた。
抵抗も空しく、智樹さんは脱がせたドレスの背中舌を滑らせた。

「やだ…こんなの、やだ…止めて…お願い。」

どれだけ懇願しても、智樹さんの行為はエスカレートするばかりだった。
何も映さない真っ黒の瞳の中、朔夜さんの不器用に笑う顔ばかりが浮かび上がった。

< 128 / 247 >

この作品をシェア

pagetop