オフィスラブはじまってました
「暗闇の駄菓子屋、なにか出そうですね」
とガラス越しに窺える真っ暗な店内を見ながらひなとは言った。

 カラフルな駄菓子やおもちゃがうっすら見える。

「夜なので、なにかいい物が出そうな気がします」
と言って、ひなとは小銭を出す。

「根拠は?」
と言いながらも、柚月も小銭を入れてくれた。

「いや、ないですけど」
と苦笑いしたあとで、

「柚月さん、回します?」
とひなとは訊いてみた。

「いや、いい。
 俺は興味ない。

 やれ」
と言われ、はいっ、と回す。
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