オフィスラブはじまってました
だがまあ、一泊、ひなとの実家に泊まり。
兄、秀治と柚月の夜釣りに付き合ったりして。
なかなか良い休日だった。
帰りに祖母、文重のところに寄ると、美味しいお菓子と点てたお抹茶の冷たいのを出してくれながら文重が言った。
「そういえば、柚月くんにあげたあの椅子ねえ。
最初は健ちゃんが欲しがってたのよねえ」
健ちゃんとは、六月に結婚する柚月の兄のことらしい。
「でも、あのときはまだ、秀ちゃんがあの椅子に未練があって、うちに来るたび、座ってたのよ。
もう小さくなってるのに。
ばば、あれは誰にもあげないでって泣いたから。
健ちゃんのときはあげなかったのよね」
と文重は語る。
兄、秀治と柚月の夜釣りに付き合ったりして。
なかなか良い休日だった。
帰りに祖母、文重のところに寄ると、美味しいお菓子と点てたお抹茶の冷たいのを出してくれながら文重が言った。
「そういえば、柚月くんにあげたあの椅子ねえ。
最初は健ちゃんが欲しがってたのよねえ」
健ちゃんとは、六月に結婚する柚月の兄のことらしい。
「でも、あのときはまだ、秀ちゃんがあの椅子に未練があって、うちに来るたび、座ってたのよ。
もう小さくなってるのに。
ばば、あれは誰にもあげないでって泣いたから。
健ちゃんのときはあげなかったのよね」
と文重は語る。