君にずっと恋してる〜叶わない恋だとしても〜
「おはよう〜。リン」

「・・・うん。…おはよう陽子・・・」

「何?何?なに?
本当、リンは良くわかるわ。
何があったの?話して見なさい〜」

陽子は私の頭を優しく撫でながら私の顔を覗き込んだ。

優しいこの顔に思わず感情が溢れて
止めどなく涙が溢れた。

今日の出来事を話し終える頃には、
心も、落ち着いてきていた。

ヒクッ。。ヒクッ。。
と、鼻をすすった。


「そうかそうかぁ。。リン。これって恋なんだよ。」

「恋…?」

私は、鼻をすすりながら、陽子の話にさらに耳を傾けた。

「本当に、好きなんだね。彼の事」

「…でも…。良くわかんなくなってきちゃって…」

「どうして?」

陽子は、また、私の顔を更に覗き込んだ。

「…だって…。好きならただ、嬉しいって思って、楽しいんだって思ってたのに…。
不安になるなんて…。」

「う〜ん。そうかぁ〜」

陽子の目尻が下がって更に優しいく私を見た。

少し、沈黙が続いてから、陽子が口を開いた。


「リン。好きって気持ちは、楽しいばかりじゃないと思うよ」

柔らかく私を包み込むような声で
ゆっくり話してくれた。

「…そうなの?」

「うん。好きだから、相手の気持ちがどうなのかって考えたり、顔色みたり
ちょっとした仕草を気にしてしまったり。」

陽子も、経験があるのか、懐かしい昔の
何かを思い出しながら話しているように見えた。

「好きだから、きっと、相手の事知りたくて、自分だけを見て欲しくて、だんだん
不安になることもあるよ。」

そうゆうと、少し頷いて、自分に言い聞かせてるかのような仕草を見せて、
ニコッと笑顔でまた、私を見て話を続けた。

「まだ、告白してないんでしょ?」

「…うん」

「だったら、思い切って気持ちを伝えてきなよ。スッキリするよ。きっと」

私は、思わず目を丸くして陽子を二度見した。

「…で、でも。彼に…フラれたら?
彼と会えない…よ」


…陽子は、綺麗だから
誰とでも付き合ってこれたかも
だろうけど。私は違う。

そんな心を沸かしたからか、
少し、棘のある言い方をしてしまった。

少し間をあけてから

「…そうか…」

私の心を、察知してか、そうゆうと、陽子は
少し後ろに下がり静かに、私を見た。

陽子は、私が悩んでることに
解決や心の苦しさから解放してあげようと
思ってくれているのも、わかっているのに、

「…彼女がいたら…。私どうしたらいいの?!」

思いとは別に口は少し、陽子に
責めるような言い方で言葉を出してしまった。 

最低…私。

「そうだね〜。もう少しリンの心が固ってからだね。」

そんな、私なのに。

ヨシヨシって私の頭を優しく撫でながら話してくれた。

「陽子の優しさに甘えてばかりで
わがままな心をごめんなさい。」

「何いってんの?!元気出してね!リン」

私のわがままな心に嫌気がさす。
陽子の優しさに胸が熱くなる。

涙が出そうになるのをこらえながら、
少し震えた声で

「…うん」

これが、精一杯だった。

ほんと、いつも、ありがとう。



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