先生がいてくれるなら②【完】


先生が私と光貴先生の説得で学校に戻ることを決めたとき、病室にお母さんが駆け込んできた。


「明莉っ……!」


小児科病棟はいま人手が足りないらしく、なかなか抜けられなかったらしい。


看護師の制服のまま、私に駆け寄ってきた。


「お母さん……ごめんなさい、心配かけて」

「大丈夫? 痛いよね……」

「ううん、大丈夫だよ、そんなに痛くないから」

「でも、こんなに……」


お母さんは私の腕に出来た赤紫の痣に触れないように、そっと腕に手をかざした。


お母さんだけでなく、孝哉先生の顔も悲しそうに歪む。


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