結婚するのがイヤで家出したらクラスの男子と同棲することになった話【11/16番外編2追加】

聞いていた寧々子ちゃんはまた顔を赤くして「私、お邪魔みたいなので先においとましますね」と言って、そそくさと帰っていってしまった。

狼くんが恥ずかしいことばっかり堂々と言うから……もう。


「やっとふたりきりになれたね」

「……って言っても、たぶん廊下に剣馬たちがいると思うよ?」

「じゃあ、仁葵ちゃんの可愛い声は聞かせないようにしないとね」

「え……んっ」


悪戯っぽく笑った狼くんが、私を抱きしめ、唇を重ねてきた。

もうすぐ卒業、そしてまた同棲生活が始まる。
きっとあの部屋で、こんな風に彼の腕の中でたっぷり甘やかされて、とろとろに溶かされるにちがいない。

甘い生活を想像しながら、私も自分から深く唇を合わせ、幸せをかみしめた。





*
END
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