昨日、失恋した
昨日、失言した
兄貴が遠い学校に通っているので、俺も一緒に朝早く起こされる。お袋に言わせると、忙しいのは一回にして欲しいんだそうだ。

 まあ、本当は兄貴と同じ学校に入れれば良かったんだけど、俺の頭じゃあどう頑張ってもムリだった。でも、足りない頭で一応努力はしたんだぜ。

 そのおかげで、兄貴と同じ学校は落ちたけど、その次のランクの学校には受かった。次のランクの学校と言っても、毎年東大に何人も入る、地元では有名な進学校なんだ。
 これも、兄貴の学校に入りたい一心で勉強したから、今の学校に入れたんだと思う。普通に勉強してたら、俺の頭では一流校には入れなかっただろうと思う。
 この学校で落ちこぼれにならなければ、多分世間で言うところの一流大学にスンナリと入れるらしい。人間、何処かで頑張る事は必要なんだな。

 話はそれたが、そんなことで毎日朝が異様に早い。兄貴が家を出た後で、もう一度二度寝するのもアリだけど、それで学校に遅刻するのも馬鹿くさい。だから、あきらめて兄貴と同じタイミングで家を出る。
 そうすると、俺が通ってる高校には異常な速さで到着してしまう。

 幸い学校自体は開いていたので、早く着いてしまったら自分の教室で寝てれば良いか、という事になった。

 その日はたまたま、電車が一本早いのに乗れて、学校に行ったんだ。どうせ学校に行く時間が早いから、一本も二本も変わらないと思ってた。
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