【完】花嫁修業のため、幼なじみと極甘♡同居が始まります
それは本当に突然だった。
バサッと衣装が宙を舞うように、私の目の前から消えた。
衣装の行方を追いかけるように目を上げると、
「これはわたしの」
「……え?」
感情の読み取れない表情で、秋元先輩が言った。
「ふふっ」と笑ってみせたけど、メガネの奥の瞳は少しも笑っていない。
手には衣装を握りしめたまま。
わたしのって……?
「──この衣装を直す仕事だけは、誰にもあげないって決めてたから。先に言えばよかった。ごめんね?」
無機質な冷たい声に、言葉に詰まった私は力なく首を振るだけ。